
アーロンチェア、気になるけど25万円は高い……

確かに定価は高いですよね。しかし、正しく考えるのは「定価がいくらか」ではなく「実質いくら負担するか」を考えていく方が良いかもしれませんよ。
高価な腕時計やカメラと同じで、適切なタイミングに買い、適切なタイミングで売れば、実質負担額は驚くほど圧縮できます。それがアーロンチェアのような「ブランド力と耐久性を持つ高級品」の本当の買い方です。
「今アーロンチェアを買うことは得なのか損なのか」を投資的な視点で解説していきます。
ぜひ最後まで読んで参考にしてくださいね!
アーロンチェアの値段の推移


まず前提として、アーロンチェアがどんな椅子かを押さえておいきましょう。
アーロンチェアってどんな椅子?
ハーマンミラーが1994年に発売したアーロンチェアは、世界で初めてメッシュ素材をオフィスチェアに採用した革新的な製品です。
人間工学に基づいた設計で腰への負担を軽減し、ニューヨーク近代美術館(MoMA)にも永久コレクションとして所蔵されています。
2017年には「リマスタード」として全面刷新され、現在も高級ワークチェアの代表です。
価格推移
アーロンチェアの価格は、発売以来、長期的に上昇傾向にあります。特に近年の原材料費の高騰や輸送コストの増大、そして円安の影響により、その上昇幅は加速しています。
以下の表は、アーロンチェア(リマスタードモデル)の主要な価格改定の歴史をまとめたものです。
| 時期 | モデル・状況 | 推定・実勢価格(税込) |
|---|---|---|
| 2017年 | リマスタード発売当初 | 約186,000円 |
| 2021年 | パンデミックによる需要増 | 約200,000円〜 |
| 2022年10月 | 大幅な価格改定 | 約275,000円 → 363,000円 |
| 2024年 | 標準グラファイトモデル | 約250,000円 〜 320,000円 |
| 2025年11月 | セール時(特定店舗) | 約198,000円 |

2022年以降の円安・インフレの影響で、新品価格は以前の20万円台前半から大きく上昇しました。オプション(アルミベース・レザーアームパッド等)を加えると30万円を超えるケースも珍しくありません。
アーロンチェアは価値が守られる資産
アーロンチェアの新品価格は数年単位で数万円単位の上昇を続けていることがわかりました。
この事実は、中古市場における「値崩れ」を防ぐ強力な要因となっています。
新品価格が30万円を超えてくると、予算的に手が出せなくなった層が「状態の良い中古」を探し始めます。需要が中古市場に流れ込むため、中古品の価格競争力が強まり、相場が上昇するからです。
投資的な視点で見れば、アーロンチェアは「持っているだけで価値が守られる資産」に近い性質を持っています。

時系列で見る中古相場の推移
2020〜2022年:コロナ特需で中古相場が高騰
コロナ禍によるリモートワーク普及が追い風となり、自宅用の高級オフィスチェアへの需要が急増。アーロンチェアの中古相場もつられて上昇し、リマスタードの良品は10万〜13万円程度で取引された。新品との差が縮まり、「中古でもそれほど安くない」という状況が続いた。
2023年:相場の正常化が始まる
出社への流れが広まり、自宅用チェアへの需要が落ち着く。同時に米国では大手企業のオフィス縮小・テナント撤退が相次ぎ、企業から大量のアーロンチェアが中古市場に流出し始める。
2024年:日米で異なる動き、国内は「綱引き」状態
米国では大手企業のオフィス縮小・テナント撤退が相次ぎ、企業放出品が大量に市場を圧迫。価格が大幅に下落する現象が見られました。
一方、日本国内市場は基本的に「国内で使われた個体が国内で流通する」閉じたサイクルが主軸です。そこに「新品が25万円を超えてしまい、中古で探す人が増えた」という需要の底上げが加わり、米国ほどの暴落は起きていません。
ただし、米国の安値個体を個人輸入して転売する業者・個人が少しずつ増えており、それが国内相場をじわじわ引き下げる圧力になっています。
つまり現在の日本国内市場は「新品高騰による需要底上げ」と「米国安値の流入」が綱引きをしている状態です。


中古取引相場の目安(2024年〜2026年予測)
| モデル | 新品価格(目安) | 中古相場(個人間) | 買取業者価格 |
|---|---|---|---|
| リマスタード(現行) | 25〜32万円 | 12〜18万円 | 6〜10万円 |
| クラシック(旧型) | 販売終了 | 4〜8万円 | 1〜3万円 |
アーロンチェアは値崩れしているのか?実質負担額を算出


アーロンチェアの本当の価値を知るためには、表面上の購入価格ではなく「実質負担額(購入価格 − 売却価格)」を計算する必要があります。

興味あります!
実質負担額のシミュレーション
計算式
実質負担額 = 購入価格 − 売却価格
シミュレーション①:新品で購入して5年後に売却
- 購入価格:25万円(リマスタード・フル装備)
- 5年後の売却価格(良品):推定8〜10万円
- 実質負担額:15〜17万円
- 年間コスト:約3〜3.4万円(月2,500〜2,800円)
シミュレーション②:12年間(保証期間分)使い倒す場合
- 購入価格: 25万円(リマスタード・フル装備)
- 12年後の売却価格: 5万円(推測)
- 実質負担額: 20万円
- 年間コスト: 約1.5万円(月約1,400円)
シミュレーション③:中古(良品)で購入して3年後に売却
- 購入価格:10万円(リマスタード・良品)
- 3年後の売却価格:推定6〜7万円(状態を維持できれば)
- 実質負担額:3〜4万円
- 年間コスト:約1〜1.3万円(月1,000円前後)
シミュレーション④:中古(普通品)で購入して使い潰す
- 購入価格:5万円(クラシック・普通品)
- 売却想定:ほぼなし(部品劣化・保証なし)
- 実質負担額:5万円そのまま
- リスク:途中で壊れた場合の修理費用が別途発生

実質負担額が少ないのは③ですね。
アーロンチェアはなぜ「値崩れ」しないのか?


アーロンチェアがこれほどまでに高いリセールバリューを維持できる理由は、単なるブランド力だけではありません。
以下の4つの要因が、その資産価値を支えています。
① 普遍的なデザインと機能の完成度
アーロンチェアは1994年の発売以来、その基本デザインを大きく変えていません。2017年の「リマスタード」への進化も、外観を維持しつつ中身を現代のワークスタイルに最適化させたものです。この「古くならないデザイン」こそが、中古市場での需要を常に高く保つ要因です。
② 圧倒的な耐久性とパーツの供給体制
アーロンチェアは、12年保証を謳うほど耐久性が高く、各パーツの交換も容易です。メッシュの張り替えやキャスターの交換、ガスシリンダーの修理などが可能なため、中古で購入しても長く使い続けることができます。この「修理して使える」という安心感が、中古価格の下支えになっています。
③ 世界的な「指名買い」需要
「オフィスチェアといえばアーロンチェア」という認知度は世界共通です。スタートアップから大企業、クリエイターの個人作業室まで、常に一定の需要が存在します。需要が供給を上回り続ける限り、価格が暴落することはありません。
④ 入手しやすい中古市場の成熟
メルカリ・ヤフオク・オフィスバスターズなど、国内の中古流通ルートが整備されており、買いやすく売りやすいです。「売りたいのに買い手がつかない」という事態になりにくいです。
前述の通り、新品価格が上昇し続けています。2017年に18万円で買った人が、2024年に12万円で売却する、といった現象が実際に起きています。この場合、7年間使用して実質負担はわずか6万円(月額約700円)です。
アーロンチェアの値崩れについて他社の高級チェアと比較

| チェア | 新品価格 | 中古相場 | 残価率(目安) |
|---|---|---|---|
| アーロンチェア(リマスタード) | 約25万円 | 8〜12万円 | 約35〜48% |
| オカムラ コンテッサ セコンダ | 約20万円 | 6〜9万円 | 約30〜45% |
| エルゴヒューマン プロ | 約12万円 | 3〜5万円 | 約25〜42% |
| ゲーミングチェア(AKRacing) | 約5〜8万円 | 1〜2万円 | 約20〜25% |

「10万円以上かけるなら、アーロンかコンテッサを選ぶべき」というのは、中古市場を熟知したユーザーの間では半ば常識になっているようです。
アーロンチェアの値崩れについてまとめ:今アーロンチェアを買うべき?


結論から申し上げます。「迷っているなら、今が買うタイミング」です。
その理由は3つあります。
1.価格上昇の継続: 今後も価格が下がる要素は少なく、むしろ上がる可能性が高い。
2.時間の損失: 良い椅子を使うことで得られる健康と生産性の向上は、1日でも早いほうがリターンが大きくなる。
3.実質負担の低さ: 本記事で示した通り、売却まで見据えれば実質的なコストは驚くほど低い。
「30万円の椅子」と考えると高く感じますが「月額2,000円で手に入る健康と集中力」と考えれば、これほど効率の良い投資はありません。アーロンチェアは、あなたのワークライフを支える「座る資産」です。
もし予算がどうしても厳しい場合
中古市場で「リマスタードモデル」を狙うのも一つの手です。状態の良い中古をうまく選べば、実質負担は月1,000円前後まで圧縮できるかもしれません。
アーロンチェアは、単なる家具ではありません。あなたのパフォーマンスを最大化し、将来にわたって価値を維持し続ける、最強のビジネスツールなのです。
最後まで読んで読んでいただき、ありがとうございました!


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